リース契約とは?ローンとの違いは?

PR

自動車を購入するときや、会社の事務所を用意しなければいけないとき、設備の増設が必要だけど、まとまった費用を捻出するのが難しい場合もあります。

こういった時に考えられる方法として、「ローン」と「リース契約」があります。

でもローンとリース契約はどう違うのでしょうか?
ローンは借りること、リース契約も借りること?

ローンとリース契約の違いや、メリット・デメリットをご紹介します。


もくじ

ローンはお金を借りて分割払いで購入する方法

まずは「ローン」の仕組みを確認しておきましょう。

ローンで借りるのは「お金」になります。

ローンは無理のない範囲で頭金を支払って(頭金不要なケースもあります)、残りを分割払いで返済していく購入方法になります。

ローンで自動車を購入した場合、返済中の車の所有権はディーラーなどの販売会社にありますが、返済が終われば自分に移ります(ディーラーローンの場合)。

自動車を購入する場合のカーローンで考えてみましょう。

ディーラーで新車を購入する場合のローン借り入れ先は、ディーラー系ローン会社と銀行カーローンの比較になるのが一般的ですが、まずはディーラーローンをご紹介します。

ディーラーローンは金利が高めだけど審査に通りやすい

ディーラーローンの金利は、個人の返済能力や新車の価格、頭金の額などにもよりますが、大体3%~7%程度となることが多くなっており、借入期間は、3~5年で完済できるように設定するのが一般的です。

ディーラーローンの金利は低いとは言えないですし、返済期間が長くなるほど利息が増えてしまうのですが、審査に通りやすいという非常に大きなメリットがあります。

⇒マイカーローン【銀行VSディーラー】どっちを選ぶ?金利交渉テクニックも公開

所有権の注意が必要

ディーラーローンは、返済期間の車の所有権は購入者ではなくディーラーになります。

これはなぜかというと、ディーラーローンは購入する新車を担保にしてお金を借りることになるからなんです。

この購入代金の返済が終了するまでディーラーが所有権を持ち、購入者の所有権を保留とするローンのことを「所有権留保」と言います。

所有権留保では、車検証の所有者の欄に自分の名前ではなくディーラー名が書かれています(ローンを組んだ信販会社などが所有者になっていることもあります)。

返済ができなかったら車を回収されることになる

ディーラーローンでは、返済が終了するまでは車を担保にお金を借りていることになります。

ディーラーローンの返済を滞納すると、最終的には所有権を持つディーラーに車が強制的に回収されてしまいます。

万が一返済が滞ってもディーラーが損害を被ることがないように、担保となっている車を売却して代金にできるようになっているのです。

ディーラーローンのメリット

「せっかく買った車の所有権を持つこともできないし、回収されるリース契約クもあると怖い・・・」と思えるかもしれませんが、車をローンで購入することは昔から行われてきた購入方法なので、延滞さえしなければ全く問題ありません。

ディーラーローンのメリットをここでまとめます。

審査に通りやすい

ディーラーローンは審査に通りやすいとご紹介しましたが、その理由が、この「車(所有権)を担保にしているから」になるんです。

銀行のマイカーローンでは車を担保にしませんので、、本人の返済能力や信用情報が非常に重要になります。

ディーラーローンでは、いざというときには車を回収して代金にすれば損がないため、審査も比較的通りやすくなっているのです。

商談中に審査結果がわかる

ディーラーローンは審査結果が出るのが非常に早く、最短で30分程度、一般的には1時間くらいで結果が出ますので、テンポ良く商談を進めることができます。

手間がかからない

必要な書類やローンの手続きなど、購入者が面倒に感じることもディーラーの方でどんどん手続きを進めてくれるので、最小限の負担でローンを組むことができます。

このワンストップですべての手続きができるところは、ディーラーローンの非常に大きなメリットと言えます。

銀行カーローンは低金利

銀行が提供しているマイカーローンはディーラー系ローンよりも低い金利で借りられることで知られています。

ただし、銀行カーローンは審査が厳しく、借入先となる銀行や信用金庫も自分で探して手続きを行わなければならないため、手間がかかるというデメリットもあります。

銀行カーローンのメリット

銀行カーローンは非常にわかりやすいメリットが2つあります。

銀行カーローンは低金利

銀行カーローンの原資となっているのは利用者の預金です。

銀行は資金の調達にあまりコストをかけずに運用することができて、利益を上げることができるので、信販会社や消費者金融と比べると、低金利で融資を行えることになります。

購入時から所有権は自分になる

銀行カーローンでは所有権を銀行に設定することはありませんので、車は購入時から自分のものになります。

そのため、短期間で車を乗り換えたくなった場合に売却して買い直すといったことがスムーズにできます。

この「金利の低さ」と「所有権が最初から自分になる」というところが、銀行カーローンの特徴でありメリットとなる部分です。

金利が低くて所有権も最初から得られるなら、ディーラーローンよりも銀行カーローンの方が優れていると思えそうですが、デメリットもあります。

銀行カーローンのデメリット

銀行カーローンは審査が厳しい

銀行が提供するローンは、マイカーローン・住宅ローン・カードローン・フリーローンなどがありますが、すべてのローン審査が厳しいことで知られています。

実際、銀行カーローンはディーラーローンよりも審査が厳しく設定されていますので、収入が不安定である場合や、消費者金融などからお金を借りているといった状況では、審査に通らないこともあります。

また、ディーラーローンでは所有権という担保がありますが銀行カーローンは無担保になります。この違いも、銀行カーローン審査の方が慎重に進められる理由でもあります。

銀行カーローンは審査結果が出るまでに時間がかかる

ディーラーローンは30分~1時間程度で審査結果がわかりますが、銀行カーローンはどんなに早くても本審査結果が出るまで1営業日~3営業日程度かかり、7日以上の期間がかかることもあります。

準備や手間はすべて自分負担

銀行カーローンでは自分で借入先を探して必要書類をすべて自分で揃えて申し込みをしなければいけません。

仕事が忙しくて難しいという人にはこういった手間をかけるのが面倒に感じられるかもしれません。

<参考>三菱UFJ銀行マイカーローンの必要書類

●本人確認書類(以下のいずれか)
・運転免許証
・パスポート
・在留カード
・住民基本台帳カード
・個人番号カード(マイナンバーカード)

●資金使途確認書類(以下のいずれか)
・見積書・注文書
[借り換えの場合は以下]
・契約書
・ローン返済予定表
・直近3ヵ月の返済実績資料(通帳のコピー等)
・車検証のコピー

●借入額が200万円を超える場合は年収確認書類
・源泉徴収票
・住民税決定通知書
・確定申告書 第1表・第2表
・納税証明書 その1・その2 等
※他にも追加書類が必要になることもあります

ディーラーローンと銀行カーローンはどっちがオススメ?

ディーラーローンと銀行カーローンのどちらが良いのかというと、これは「自分に合っている方」ということになります。

▼ディーラーローンが向いている人
・金利が銀行カーローンよりも高くても良いから購入までの手間を減らしたい
・銀行カーローンの審査に落ちてしまった
・なるべく早く車を手にしたい
など

ディーラーローンは銀行カーローンと比べると金利が高くなりがちです。
そのため、銀行カーローンの審査に通る自信がないとか、車の購入を急いでいて手間をかけたくないなど低金利というメリットを上回る理由がある場合に向いていると言えるでしょう。

▼銀行カーローンが向いている人
・できるだけ低金利でローンを組みたい
・借入先となる銀行を探して審査を受ける時間がある
・銀行カーローンの審査に通ることができる
・ローン完済前に車を買い替えるかもしれない(所有権を持っておきたい)
など

銀行カーローンは、そもそも審査に通らないとお金を借りられないという大きなハードルがあるのですが、ディーラーローンよりも低い金利でお金を借りることができます。

低金利で借りられれば多少の手間がかかっても構わないという人に向いていると言えます。

ここまでは「ローン」について見てきましたが、ここからは「リース契約」について解説します。

リース契約とは品物を「借りる」契約のこと

リース契約で借りるのは、品物になります。

ローンは銀行や信販会社からお金を借りて分割払いで購入する方法でしたが、リース契約は「必要な品物そのものを借りること」になるというのがそもそもの違いになります。

リース契約は長期間借りることを前提にしているので、用意されている品物は基本的に新品になります(車の場合は、中古車が用意されていることもあります)。

また、リース契約は購入ともローンとも異なるため頭金も不要です。

これまで、一般的に何かをリース契約するのは、会社で用意しなければならない設備や、レストランを運営している個人事業主が厨房設備を借りるなど、主に事業として利用されるケースが主でした。

近年ではカーリース契約という考え方が広まってきて、個人でもリース契約を利用する機会が増えてきています。

リース契約の所有権はリース契約会社にある

自動車のローンでは、借入先によって返済中の所有権が違いました。

ディーラーローン:返済期間中はディーラー、信販会社などに所有権がある
銀行カーローン:購入時から利用者に所有権がある

リース契約は、どれだけ長期間利用してもあくまでも借りている状態なので、所有権はリース契約会社にあります。

リース契約のメリット

ここでは、カーリース契約を例にリース契約のメリットを見てきましょう。

最初から割引価格が設定されている

一般的なカーリース契約では、契約満了時の車両の想定価格にあたる「予定残存価格」を差し引いた金額をリース契約料金として設定します。

簡単にいうと、契約終了後に車を売却したときの下取り価格を差し引いた金額をリース契約代金に設定していることになります。

高額な初期費用が不要

カーリース契約の場合は自動車税・自賠責保険・ナンバープレート取得費用などの初期費用もすべてリース契約会社が負担することになるので、初期費用が何10万円もかかることがありません。

頭金は不要で、契約によっては消耗品の交換費用などもリース契約料金に含めることができます。

ただし、これらはリース契約会社が全額負担するというよりも、毎月支払うリース契約代に含められると考えた方が良いでしょう。

借入期間中に必要な費用を毎月のリース契約代金に含められることから、車を維持している間に必ず発生する車検代などのまとまった資金がいらないというところがメリットになります。

所有権は終始リース契約会社にある

所有権を持てないということは一見デメリットのように感じられますが、会社で車が複数台必要になる場合や、高額な設備などを利用するときに税金面でも大きなメリットがあります。

物件や設備をリース契約する場合は固定資産税もリース契約会社が負担することになります。

面倒な減価償却の手間もかかりませんし、リース契約代金は毎月定額で支払うものなので、費用として計上することができて節税にもつながります。

リース契約している品物のメンテナンスも契約次第では定期的にお任せすることもできます。この場合もメンテナンス時期に大きな資金が発生することもありません。

リース契約代金以外にかかる費用がない

ローンは分割払いで車を購入する方法なので、自動車の維持費は自分で支払わなければいけません。自分の車を自分でメンテナンスするのは当然ですよね。

税金、自賠責保険料、メンテナンス費用、車検代などの車を維持する上で必要な費用は自分で支払うことになります。

リース契約はこれらの費用を全てリース契約代金に含められるので、毎月の支払いさえ延滞しなければ安定して車に乗り続けることができます。

廃棄、買い替えが簡単

リース契約では、契約が終了するとリース契約会社に車を返却することになります(買取・再リース契約なども可能)。

自分でお金を出して廃棄する必要がないので処分費用がかかりません。

「わ」「れ」ナンバーにはならない

リース契約中の車の所有権はリース契約会社になりますので、毎月お金を払っていて、毎日のように自分で運転をしていても厳密には自分のものではありません。

この仕組みは一見レンタカーにも似ていますが、リース契約する車のナンバーはレンタカーを示す「わ」「れ」にはなりませんので、マイカー感覚で利用することが可能です。

リース契約のデメリットとは?

リース契約のメリットをまとめると、

・初期費用が不要!貯金がなくても車に乗れる
・必要な期間だけ必要なものを借りられるので手軽
・所有権を持たないことで税金対策ができる
・所有期間中にまとまったお金が必要になることがない

などが挙げられますが、リース契約にはきちんと把握しておきたいデメリットもあります。

途中解約にペナルティが生じることもある

カーリース契約では基本的に契約内容の変更や、途中解約は認められていません。
どうしても解約が必要なケースでは違約金が必要になることが多いんです。

「別の車に乗り換えたい」などの理由で解約したい場合は高額な違約金が発生することになります。

また、交通事故などの大きなトラブルによって車が全損したことで解約せざるを得ないといった場合は、残期間分のリース契約料を支払わないといけなくなります。

走行距離・車の状態に注意が必要

カーリース契約は、リース契約終了時に車を返却することになります。(買取・再リース契約なども可能)

そのため、返却時の車の状態が予定残存価格を下回らないように気をつけながら乗り続けなければいけません。

走行距離はもちろんですが、車のキズや状態でも価格が下がってしまうことになります。

小さなお子さんがシートにジュースをこぼしたり、当て逃げなどの自分でつけたキズではなくても補修しないと車両評価額が下がることになります。

契約時に設定していた走行距離を超えたり、車の状態が悪いと、違約金がかかることもあります。

カーリース契約の解約時について

カーリース契約の契約終了時には4つの選択肢があります。

1.返却する
リース契約期間終了と同時に車を返却します。

2.別の車に乗り換える
別の車と新たにリース契約を結ぶこともできます。

3.再リース契約する
同じ車を再リース契約することも可能です。

4.買い取る
リース契約で利用してきた車を買い取ります(買取後の所有権は自分)。

契約によって解約時の対応は異なりますので、リース契約をする前にしっかり確認しておくことをおすすめします。

リース契約は総コストが高くなるって本当?

リース契約期間にかかるすべての費用と、現金一括払いで購入したときの費用を比較すると、リース契約の方が高くなるのは事実です。

リース契約はリース契約会社の利益となる手数料が発生しますし、ローンでも分割手数料がかかります。

また、リース契約には車を購入するときに発生する初期費用が含まれていますし、車検代などのメンテナンス費用も含まれています。

ただし、これらの費用は想定費用となるので、自分で車検を受けた場合にはもっと安くなる可能性もあります。

このためリース契約はローンと比べても損が大きいと言われることもあるのですが、余計な手数料がかからない現金一括払いが最も割安になるのは当然のことです。

しかし、現実問題として現金一括払いで大きなお買い物をするのは難しいケースも多いものです。

そこで、ローンやリース契約といった選択肢が出てくることになるわけです。

リース契約でお得となるのは費用面だけではない

近年では、「使用したいけど所有はしたくない」という考え方も広まっています。

レンタサイクル、レンタル家具・レンタル家電、服のレンタル、カーシェアなどなど、ライフスタイルによって必要なときだけ使えることに価値を感じるという人も増えているんです。

資金に余裕があって好きな車に手を入れながら乗っていきたいなら現金一括払いが良いですし、一括払いは難しいけど車を所有したいならローンが向いています。

所有権よりも終始一定の金額で必要な期間だけ車に乗れればOKという方はリース契約が向いていると言えるでしょう。

メリットとデメリットをしっかり把握して、自分にとっていちばん都合の良い方法を選ぶようにしましょう。

【まとめ】ローンとリース契約の違い

最後に、車をローン・リース契約する場合の違いをまとめます。

ローン リース契約
仕組み お金を借りて分割払いで車を購入すること。 車そのものを借りること
毎月一定の金額で車に乗ることができます。
所有者 ディーラーローンでは、返済が終了するまではディーラーまたは信販会社などが所有権を持ちます。
銀行カーローンでは購入時から所有権を持てます。
リース契約中は終始リース契約会社に所有権があります。
頭金 必要な場合がある。
用意した方がローン残債が少なくなります。
不要です。
毎月の支払額 ローン代金として支払う金額は一定ですが、車検やオイル交換などの費用はその都度必要です。
(ボーナス払いの併用も可能)
基本的に一定額になります。
税金・自賠責保険 自分で支払います。 リース契約代金に含まれます。
エコカー減税などの特典 特典を受けられます。 エコカー減税対象車を選ぶことができます。
対象車を選ぶと、税金が安くなる分だけ毎月の利用料金も割安になります。
ナンバー 普通の自家用車と同じです。 普通の自家用車と同じです。
支払い(リース契約期間)終了後は? 所有権も自分に移り、車は自分の所有物になります。 返却・乗り換え・再リース契約・買い取りなどの方法があります。

 


 

▼「債務整理」に強い専門家と、「闇金対策」に強い専門家を紹介していますで、以下のボタンからランキングをご覧ください(※すべて対応区域は全国)。

 
   

PAGETOP